POPULATION MATTERS
男女区分で変わる、年収700万円の位置
給与額が同じでも、比較対象を男女計・男性・女性に切り替えると上位率は大きく動きます。結果の違いは、答えている質問の違いです。
700万円の結果を並べる
| 比較区分 | 対象人数 | 平均給与 | 700万円の上位率 |
|---|---|---|---|
| 男女計 | 約5,137万人 | 477.5万円 | 約17.3% |
| 男性 | 約2,925万人 | 586.7万円 | 約26.0% |
| 女性 | 約2,212万人 | 333.2万円 | 約5.7% |
男性を比較対象にすると、700万円より高い人は約4人に1人です。女性では約18人に1人です。男女計は両方を合わせた分布なので、その間に位置します。
上位率は本人の属性ではなく、比較対象の指定
BornForの「男性」「女性」は、国税庁統計に掲載された区分です。利用者本人の性別を判定するものではありません。知りたい比較対象を選ぶための条件です。
たとえば、女性が「男性」を選び、男性給与所得者の分布と自分の700万円を比べることもできます。逆も同じです。初期値の「男女計」は、特定の区分を指定せず全体を見るための入口です。
平均給与の差だけでは説明しきれない
男女計、男性、女性では平均給与だけでなく、各給与階級にいる人数の構成が違います。そのため「平均給与との差額」だけから上位率を推測することはできません。
女性の平均333.2万円に対して700万円は約2.1倍ですが、そこから機械的に上位率を求めることはできません。順位を見るには、同じ母集団の給与分布を確認する必要があります。
数字を個人の評価にしない
この差には、職種、雇用形態、勤続年数、役職、労働時間など複数の要素が含まれています。700万円の女性が上位約5.7%であることは、能力や努力が男性より上という意味ではありません。
統計上の男女差は、社会の構造を考える材料です。個人の価値や、同じ仕事の賃金が公平かどうかをこの数字だけで判定することはできません。
比較の目的に合わせて選ぶ
- 日本の民間給与所得者全体で見たい:男女計
- 男性給与所得者の中で見たい:男性
- 女性給与所得者の中で見たい:女性
結果を共有するときは「700万円は上位17.3%」だけでなく、「全国・男女計・2024年」のように比較条件も一緒に示すと誤解が減ります。